1月20日（水）第190通常国会の参議院本会議で西村まさみ参議院議員（78回）が「平成27年度政府関係補正予算二案」に対する反対討論をおこなった。
　この補正予算案は安倍政権が掲げる「一億総活躍社会」の実現に向けた対策に1兆1646億円、環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）の国内対策に3403億円、消費底上げを狙って低所得の高齢者に3万円の臨時給付金、災害復旧・防災対策に5169億円等の総額3兆3213億円が計上されている。
　西村まさみ議員の反対討論は「平成28年度診療報酬改定では全体で‐0.84％、26年度も消費増税分を除けば実質は2回連続のマイナス改定である。医療機関の経営状態は改善しておらず、きわめて厳しい状況です。国民にとっても厳しい経済情勢が続いており、本格的な景気回復に向けた補正予算を編成すべきです。安倍内閣は、年金・医療等の自然増を毎年度0.5兆円程度に抑制するとの目安を設定しました。これは小泉内閣における、毎年度2200億円の社会保障の機械的な切り捨てと何ら変わりません。当初予算で社会保障関係費の切り詰めをする一方、安易な歳出拡大に終始している本補正予算案は断じて容認できません。」
　討論後、この補正予算案は与党の賛成多数によって可決、成立した。

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　中医協総会が12月25日に厚生労働省で開催され、支払側と診療側の双方がこれまでの改定の個別項目に関する議論を踏まえて意見を提示した。
　歯科に関しては「基本診療料の充実」「歯科固有の技術に対する評価」「新規技術の導入と普及促進」「医療連携・地域連携の推進と『かかりつけ歯科医機能』の評価」「健康寿命の延伸のための口腔機能管理の充実」「在宅歯科医療の推進」「留意事項通知等の見直し」などを、歯科医療提供者として国民の健康を支える責務を果たすための基本方針として示し、診療報酬の所要の改定を求めた。
　具体的には▽生涯にわたる口腔機能の維持・向上により健康寿命の延伸を図るための「かかりつけ歯科医機能」を活かした歯科医療技術（特にう蝕・歯周疾患等の継続的維持管理）の評価を始め、▽医科・歯科連携による周術期の口腔機能管理▽全身疾患を抱えた患者を診療する際の必要に応じたモニタリング▽加齢や障害等による口腔機能低下に対する医学的管理を含めた歯科医療技術▽地域包括ケアシステムの中での「かかりつけ歯科医機能」を発揮した歯科訪問診療（特に退院時カンファレンス等の連携を伴った歯科訪問診療や、居宅で夫婦等の家族を同時に診療した場合等）―などの評価を求めた。
　今後はこの意見に基づいて、個別改定項目の議論に入る。